危険なので行わないで下さい。

question:1263855630

危険なので行わないで下さい。

異なる電圧の電源を接続した場合は、高い電圧(11V)から低い電圧(7V)へ電流が流れ発熱・破壊・溶断が起こる可能性があります。

id:garyo氏がこう回答していた。
本当に「発熱・破壊・溶断」が起こりえるのだろうか?


実はACアダプタの場合はそのような事が起こることはまず無い。
ごく普通に売られているACアダプタは2種類あって、ひとつはトランスタイプでもうひとつはスイッチング電源タイプ。
このどちらのタイプでも例え電圧が異なる場合でも単に並列接続しても通常何事も起こらない。電圧の高い方の電圧が出力され、電圧の高い方の電流値までは普通に使える。つまり電圧の低い方のACアダプタは並列に接続しても何の影響も与えないということになる。


誰もが電圧の違う物同士を接続したら電圧の高い方から低い方へ電流が流れるに決まっていると思い勝ちだが、それは場合によりけり。電圧の高い側が低い方へ電流が流れようとするのは確かにそうだが、一方で電圧の低い側が外部から高い電圧を加えられて電流が流れ込むことがACアダプタで起こりえるのだろうか?


ちょっとでも電源回路が理解できていれば普通の電源は電流の吐き出しはできても吸い込みはできない回路であるのは分っていると思う。
では、吸い込みができないのに高い電圧を加えられたらどうなるかというと電圧が上がるだけでそれ以上の事は何も起こらない。スイッチング電源ならスイッチ素子がオフになったままで動作を事実上止めてしまうし、トランスタイプならダイオードに逆電圧が加わった状態で電流が流れないだけ。

強いてまずい点を挙げるとすると通常出力に並列に接続されている電解コンデンサの耐圧が持つかどうかということだけ。7V出力に入れてある電解コンデンサは耐圧が一番低いものを採用したとしても10V耐圧だろう。その下は6.3Vが普通だしね。
10V耐圧の電解コンデンサに12V加えたら「発熱・破壊・溶断」が起こるだろうか?
電解コンデンサはアルミ電極に微細な凹凸を化学処理で生成してそこに微小な絶縁膜を生成して高容量を実現している、そしてその絶縁膜の生成は電圧を加えて行うのだが、それは耐圧の5割増し程度の電圧を加えているので耐圧以上の電圧を加えても即座に「発熱・破壊・溶断」は起こらない。起こるとすると信頼性問題としての静かなデバイスの死が訪れるだけである。

そういう意味では質問の7Vと12Vの並列接続っていいところを突いた質問なのかもしれないね。

ましてや同じ電圧のACアダプタを並列に接続して「発熱・破壊・溶断」が起こるなんて事は普通に考えて「無い」としか言い様が無い。

このような使い方は決して勧められることではないがいたずらに無い危険性ばかりを煽っても仕方ないと思うんだけどね。